研究内容

非可換ゲージ場としてのスピン軌道相互作用
 次世代のEmerging Research Devicesを目指し、スピン伝導及びスピン注入の本質的理解を目指した研究を行っている。  1次Rashbaスピン軌道相互作用を有するABリングの理論や実験は沢山報告されているにも関わらず、  2次や3次といった高次Rashbaスピン軌道相互作用によるABリングの理論や実験は報告されていない。  その理由はこれらの高次RashbaによるAC位相が導出されていないためなので、非可換ゲージ場を用いて、  導出に成功した。その結果を用いて、図1(a)のようにリング状に形成された量子ドットと量子ナノワイヤにおいて、  1次、2次、そして3次のRashbaスピン軌道相互作用が働く場合に外部磁場を作用させた際に起きるAB 効果において、  高次スピン軌道相互作用が及ぼす影響について検討した。  図1(b)は計算に用いた強結合近似のモデルである。図2は外部磁束とこのデバイスによるスピンフィルタリング効果における  1次、2次、そして3次のRashbaスピン軌道相互作用の効果の違いを示す。  この結果から、この素子でスピンを完全にフィルタリング出来ること、ならびに完全スピン偏極を起こす磁束の値から働いている  Rashbaスピン相互作用の次数の決定が容易に可能になることが判明した。

[1] K.Kondo:"A Derivation of Aharonov-Casher Phase and Another Adiabatic Approximation for Pure Gauge under General Rashba Effects" (Invited Paper), SPIN, to be published (2016).

[2] K.Kondo:"Spin filter effects in an Aharonov-Bohm ring with double quantum dots under general Rashba spin-orbit interactions, New Journal of Physics", Vol.18 p.013002 (2016).



> 任意ポテンシャルに閉じ込められた電子の電子密度計算に関して
> 準粒子の厳密なエネルギー計算に関して
> 量子十字構造素子のトランスポート理論に関して







図1: (a) モデル構造と(b) tight-binding近似


図2:外部磁束とリング状のドットとナノワイヤによるスピンフィルタリング効果の結果

研究内容
・ トップダウン系とボトムアップの接続の基礎
・ 2次元電子系の電子相関
・ 準粒子の厳密なエネルギー計算
・ 任意ポテンシャルに閉じ込められた電子の電子密度計算
・ 量子十字構造素子の作製とその評価
・ 量子十字構造素子のトランスポート理論
・ スピン量子十字構造素子のトランスポート理論
・ 光電変換デバイスの作製とその評価
・ 高清浄環境の構築


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ナノ構造物性素子研究分野
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